赤ちゃんの寝る場所、どうする?

赤ちゃんの寝室を準備するにあたって、いちばん大切にしていただきたいのは安全性です。

乳幼児突然死症候群(SIDS)という病気を聞いたことはあるでしょうか?これは、健康な赤ちゃんが眠っている間に突然亡くなってしまう病気で、1歳まで、とくに月齢の低い赤ちゃんに多いです。日本でも毎年100人前後の赤ちゃんが亡くなっています。

原因はまだはっきりとはわかっていませんが、リスクとなる因子はいくつかわかっています。

日本の状況

厚生労働省は
・仰向け寝
・禁煙
・母乳育児
の3つを啓発しています。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/sids.html

一方で、アメリカ小児学会のガイドラインには、より細かいリスク因子も書かれています。

リスクを下げるためにできること

アメリカ小児学会は2016年、SIDSや窒息の事故を避けるために、赤ちゃんの寝かせ方についての推奨を発表しています。
https://pediatrics.aappublications.org/content/138/5/e20162938

これをもとに、注意点をまとめました。

■赤ちゃんの寝かせ方

・置くときはいつも仰向け

横向きは不安定で、横向きからうつ伏せになるリスクがあるのでNGです。いつもどんなときでも、赤ちゃんを寝かせるために置くときは仰向けにしましょう。

■赤ちゃんの寝室環境

・ママやパパと同じ寝室の、別のお布団やベッドが◯
(少なくとも生後6カ月まで、できれば1歳まで)
・ベビー用の硬めのマットレスを使用
・ベッドや布団まわりに何も置かない
・着せすぎ、暑すぎに注意

ベッドの中やお布団まわりには、枕やブランケットも含め、何も置かないのが基本です。敷ふとんはベビー用の硬めのマットレスを使用し、サイズがぴったり合うシーツを、シワができないように敷きましょう。

日本では掛け布団を使う場合がほとんどかもしれませんが、顔にかかったりするリスクがあるので、おすすめはしません。かわりに、3カ月くらいまでの赤ちゃんならおくるみ、それ以上の子はスリーパーを着せるのがおすすめです。夜中にはだけることもなく、安心ですよ。

特に冬は、着せすぎてしまって逆に暑くなることがありますが、暑すぎることはSIDSのリスクになります。赤ちゃんが汗をかいていたり、胸を触って熱く感じるときは、暑すぎです。室温や服装で調節しましょう。

また、寝返り防止枕やベッドバンパーも、海外では事故が報告されています。大人用ベッドにとりつける転落防止柵は、1歳半以上が対象です。それより小さい赤ちゃんに使用しての事故が報告されていますので、十分注意してください。

おしゃぶりは必ず使用しなければいけないものではありませんが、SIDSのリスクはおしゃぶりの使用により下がると言われています。

■ママ・パパへのお願い
・禁煙!
・添い寝のときはお酒を飲まない
・赤ちゃん用モニターの過信はNG
・起きている時のうつ伏せ練習が◯
・母乳育児はSIDSのリスクも下げます

添い寝は安全面からおすすめしませんが、どうしても添い寝をする場合には、飲酒や睡眠薬の服用は避けてください。また、ママ・パパが喫煙している場合に添い寝をすると、喫煙していない場合の添い寝よりも、ぐっとSIDSのリスクが上がります。

赤ちゃん用のモニターも市販されていて、利用するのは良いと思いますが、SIDSの予防効果は認められていません。過信は禁物です。

赤ちゃんが寝ている時や、これから寝かせるときには仰向けにする必要があります。逆に、日中起きている間は、積極的にうつ伏せになる練習をさせてあげると良いでしょう。もちろん、その間は目を離せないので、ママ・パパの余裕があるときに試してみてください。